くらしに馴染み、使い続けられる北欧デザイン

Apr. 2018 -no.2

日本では長らく北欧デザイン人気が続いています。 見た目のデザインも素敵ですが、日本のライフスタイルにも馴染みやすく、その製品を長く使うことへの気遣いも根強い人気の理由ではないでしょうか。 そのモダンなデザインや文化は半世紀以上前から現代のクリエイターたちにも受け継がれ、日々新しい風を生みだしながら私たちの日常へも届けられています。 今回はお食事のシーンでもブレイクタイムでも、日々に活躍しそうな北欧デザインのアイテムに注目してみました。

北欧デザインの代表的な作品を、日常に。

  アルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen 1902-1971)はミッドセンチュリー期の建築・インテリアデザインを代表するデンマークのデザイナー。北欧デザインのモダンで洗練された原型を構築し、今なお高い評価をえています。 そんな彼がデザインした唯一のグラスと言われる逸品があります。
外装から内装・インテリアまでトータルデザインを手がけたヤコブセンの最高傑作と言われる、コペンハーゲン駅のそば、『ラディソンSASロイヤルホテル』(現・ラディソンブルーロイヤルホテル)で1980年代まで使用・販売されていた『ROYAL』シリーズ。 時を経て、HOLME GAAD(ホルムガード)社から復刻されました。 ホルムガード社は、1825年設立されデンマークの王室御用達でもある伝統あるガラスブランド。 そんな良質なグラスなら、大事な記念日や特別なお食事に使おう…なんてしまっておくのは勿体ない!日々のお食事にとても使いやすい形を成しています。
短めのステムの分高さがないため、持つ時も置いた時も安定感があります。 食器洗浄機にも対応していてなんとも現代的。 ポトペリーでは赤ワイン、白ワイン、シュナップス(穀物や果物から作られるアルコール度数の高い蒸留酒)に合わせた3サイズを取り扱っています。 もちろんワイン以外でも朝のスムージーや炭酸水などお好きなものに、シュナップスグラスは食前酒に、また前菜やプチデザートを盛り付け添えるだけでも食卓が映えますね。

水と森の多い国ならではの、共感と心地よさ。

今なお衰えることなく、むしろ日本のライフスタイルにもすっかり浸透している北欧デザイン。距離は遠い国々ですが、北欧圏の文化にある共通点が親しみやすさを生んでいます。 四季の花々や道端の草から深い野山や水辺の風景まで自然とともに生きている双方の国らしく、素材・デザインに植物や自然物を織り込んでいること。 職人による精密で品質の高い製品をメンテナンスをしながら長く大事に使っていること。 そして、素朴なベースにポイントで映える色合いやパターンを持ってくる配置は、木材や和のものへ共鳴させやすさがあります。 そんな感性が日本人にもすっと入っていき、自然と心地よくなるようなものを取り入れたくなるのではないでしょうか。

日本から北欧へのインスピレーション。

byway
『BY MAY』(バイ・メイ)は、5月うまれのヨハンナ・エーンとマリア・ベリストレムによる2014年に発足された新進気鋭のデザインユニット。 日本に伝わる伝統的手法や意匠に多くのインスピレーションを受け、学び、日本の細部までこだわるものづくりの精神と北欧の美しいパターンを組み合わせた新しいライフスタイルを提案しています。 彼女たちの代表的な作品は、斬新な六角形のシリコンマット。テーブルの上で食事やティータイムを一層明るく豊かな気持ちにしてくれます。 見た目だけでなく、シリコン製ということで飲み物やソースをこぼしても染み込まず、洗剤でさっと洗えます。200度まで耐えられるので熱々のお料理を盛った器も安心して置けます。 コースターはグラスの滑り止めにもなってしまう優れもの。 大胆かつ軽やかなパターンとカラーリングでお手持ちのうつわとのコーディネートが楽しめそうですね。

くらしに馴染み、気兼ねなく使い続けられるもの

ロケ協力:neu / 東京都江東区白河2‐1‐4

  すでに日本の生活の中にも浸透しつつある北欧デザインは新しくも懐かしみを感じます。それは日本の生活との共感からくるものでした。 北欧デザインに欠かせない機能美とは日常的に使える美しい設計であるということ。使い心地にこだわるポトペリーのうつわもその精神に通じています。 巨匠の作品も現代に新しく生まれていくデザインも、改めて親しみを感じながら愛着を持って使いたくなりますね。 天気のいい休日。ストックホルムの市場に並んでいそうな、鮮やかな果物をトッピングしたドリンクをROYALグラスでキリリと味わいつつ、これからくる北欧の短い夏に想いを馳せてみたくなりました。